【ひまわりの花の向き】

 「ひまわり」って漢字で書くと「向日葵」ですね。そして、ひまわり畑で撮影していると、「ひまわりの花は太陽の方を向くんだよ」と話しているのをよく耳にします。
 でも、夕方のひまわり畑に行ってみてください。ほとんどのひまわりは夕陽に背を向けていることに気づかれることと思います。
 実は、ひまわりが太陽の方を向くのは開花までの成長期に限るのです。開花すると花は東を向いて咲き、太陽を追うことはありません。
 昼間に日の当たる側の茎が成長し、夜に反対側が成長することで、このような動きになるそうです。そして花が咲くと、日の出とともに花に陽光を受けて温度を上昇させ虫を呼ぶために東向きに咲くとのこと。

【日の出時のひまわり】

このようなひまわりの性質から、ひまわり畑で日の出時に撮影するとひまわりは後ろ向きになってしまいます。


撮影地:千葉県 あけぼの山農業公園 日の出時


撮影地 茨城県 あけのひまわりフェスティバル会場 日の出時


【日没時のひまわり】

逆に日没時に撮影すればひまわりは全部カメラ側を向いてくれることになります。


撮影地 神奈川県 座間市ひまわりまつり会場 日没時


撮影地 山梨県 北杜市明野サンフラワーフェス会場 夕景


撮影地 千葉県 風車のひまわりガーデン 夕景

 撮影場所によって背景の都合上などから、日の出時の方が良い場所、日没時の方が良い場所があると思います。ドラマチックな日の出、日没をひまわり畑で撮影するときは、ひまわりの花の向きも頭に入れておくと撮影地の選択や構図を考えるのに役立つかもしれません。

 もちろん夏の花ですから、青い空と白い雲、そしてひまわりの黄色はベストマッチングの絶景です。上に書いたことは、あえて日の出時日没時に撮影するとしたら、という話ですので、炎天下のひまわりもぜひ撮りましょう。くれぐれも熱中症には気を付けて。


【ひまわりの品種を確認しよう】

 以上で、ひまわりの花の向きについてはご理解いただけたと思います。実際に撮影に行くと思わぬハードルがあることがあります。それは、ひまわりの背の高さです。

 ひまわりは品種によっては2mを超える草丈があります。そこでいざ撮影しようと思っても。花を下から見上げる構図ばかりになってしまうかもしれません。だから、ひまわり畑には展望台を設置してくれている場所もあります。しかし、自分の好きなアングルから撮りたければ踏み台・小型の脚立などを持参すると良いかもしれません。
 日の出、日没時に三脚を使用するなら2m超の物があると便利だと思います。
 スマホ撮影なら、自撮り棒で高くあげることも可能でしょう。

これらの踏み台や大型三脚、自撮り棒を使う際は、禁止されていないか確認の上、付近の方トラブルにならないよう配慮しながら使用しましょう。

 品種によっては、背の低い物もあります。作例の中では、佐倉の風車のひまわりガーデンは背の低い品種で、特別な物は無くても撮れます。事前に撮影地のひまわりの品種を確認することも大事です。

 以上、ひまわりの撮影について何点か書かせていただきました。この夏のひまわり撮影に少しでもお役にたてれば嬉しいです。

ライター Pure



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