高知県立牧野植物園のこんこん山広場

こんこん山広場

牧野植物園といえば、NHKの連続テレビ小説「らんまん」で有名になった植物学者 牧野富太郎博士(ドラマ内では槙野万太郎として描かれていました)の出身地、高知県に建つ牧野博士の名を冠した県立植物園です。
「らんまん」を見て行かれた方も多いのではないでしょうか。

牧野植物園は、博士の業績を顕彰する施設として、昭和33年に開園しました。
昭和31年に設立が決定しましたが、博士は翌年の昭和32年に逝去されたため、残念ながら開園の場面に立ち会うことが出来ませんでした。
およそ3,000種類もの植物が、より自然に近い状態で鑑賞できるように植栽・管理されています。
見ごろの植物には「咲いています」のポップと、「らんまん」で紹介された植物には「らんまんで紹介されました」のポップが設置されています。

また、3/23から5/19まで、3万株以上の草花が彩る春のフラワーショー
「まきの花図鑑~博士と草木のドラマをめぐる~」が開催中です。

ここからは、イベントの様子や今見ごろの植物を、お伝えしたいと思います。
本館で入園チケットを購入してまず目に入ったのが・・・


高知県立牧野植物園のヤマトグサ(大和草)

ヤマトグサ

「おまん誰じゃ」のワンシーンで有名なヤマトグサ(大和草)。
日本人が初めて日本の植物の学名を発表した植物だそうです。
日本の古称である大和、「大和草は日本草の意味」と名付け親である牧野博士が書物に残しています。
1日花のため咲いていないこともあるそうですが、この日は少しですが咲いていました。


ヤマトグサ(大和草)の雄しべ

ヤマトグサ

約20~25本の雄しべが刺繍糸のようにぶら下がっているのが特徴的で、ユラユラと風に揺れていました。

続いて170mある回廊に植栽されているのは、「キエビネ」。


高知県立牧野植物園のキエビネ

キエビネ

10m程のスペースにぎっしり植栽されていました。
昔はこのような風景が自然にあったのだなと、見惚れてしまいました。
キエビネの名前の由来は根っこがエビのように見えることからで、なんと安土桃山時代から呼ばれていた名前だそうです!

牧野博士といえば!こちらの植物。
「マルバマンネングサ」もありました。


高知県立牧野植物園のマルバマンネングサ

マルバマンネングサ

牧野博士の名にちなんで「Sedum makinoi Maxim.」という学名が発表された植物です。
「らんまん」内で牧野博士が、自分の名前がついたことに飛び跳ね喜ぶ姿はとても印象的でした。

作中では気付かなかったのですが多肉植物だったのですね。
ぷっくり丸く多肉植物らしい葉っぱを見ると、なるほど名前の理由が分かります。
マルいハっぱのマンネン緑のクサですね。
黄色い花が咲くのですが、5月が開花時期のため今回は見られませんでした。

そして今回の来園で一番楽しみにしていたのが、こんこん山広場。


高知県立牧野植物園のこんこん山広場

こんこん山広場

「牧野日本植物図鑑」と博士の人生を、3万株以上の植物を使って表現しています。
広場の東屋からは、百花繚乱の花々の奥に高知市内が見渡せます。


高知県立牧野植物園のこんこん山広場

こんこん山広場

広場をあがるとそこには、巨大な図鑑が!


高知県立牧野植物園のこんこん山広場

図鑑さながらの展示

「牧野日本植物図鑑」に掲載されている植物が、図鑑さながらに展示してあります。(入替あり)
この日は、タイツリソウ・ユキモチソウ・キンセンカ・キンギョソウ・ナスタチウム・キバナルピナスでした。

その他に春の草花や樹木が沢山植栽されていましたが、中でもひときわ異彩を放っていたのがこちら!


高知県立牧野植物園のトビカズラ

トビカズラ

「トビカズラ」です。
中国原産ですが、日本国内では熊本・長崎・高知の3か所にしかない大変希少なものです。中でも、熊本県山鹿市にある「相良[あいら]のアイラトビカズラ」は、樹齢1000年以上と言われ、国の特別天然記念物に指定されています。

一見ぶどうのような花には細かく鋭い毛が生えていて、触ると刺さるそうで注意書きがされていました。
とにかく巨大!な、つる性植物で、見えているだけでも大きさが数十メートル、花は数千個はありそうです・・・。
かつてはなかなか開花せず、日清・日露戦争時に咲いたため「世に異変が起きる花」として恐れられていたそうです。
牧野植物園では毎年沢山開花していて、そのたびに職員さんはドキドキされているそうです(笑)


高知県立牧野植物園のトビカズラ

トビカズラ

四季折々、沢山の草花が鑑賞できる高知県立牧野植物園。
牧野富太郎記念館では、牧野博士にちなんだ企画展示や映像シアターも開催されています。
レストランやカフェもあるので、1日ゆっくり過ごすことができます。
ぜひ訪れてみてください。


高知県立牧野植物園

〒781-8125 高知県高知市五台山4200-6
※公共交通期間利用の場合→JR高知駅で下車後、周遊観光バス「MY遊バス」利用。
開園時間 9:00~17:00(最終入園16:30)

ライター Hisako



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